DSC_1161


EJアニメシアター新宿で2019年8月23〜29日まで限定リバイバル上映されていた『リズと青い鳥』と『劇場版 響け!ユーフォニアム 〜誓いのフィナーレ〜』を観ました。

京都アニメーション放火事件についていろいろと思うところがありますが、気持ちを整理するためにというのと、ファンとしてできることは作品を観ることしかないと思ったから意を決して観に行きました。

そしてなんといっても『リズと青い鳥』と『誓いのフィナーレ』を映画館で連続で観る機会はそうそうないからです。
結果として密接な関係にあるこの2つの作品を映画館でどっぷり観たことはかけがえのない体験でした。
なおふたつの作品は同じスクリーンでの上映ではあるけどそれぞれ入れ替え制。
今回は連続鑑賞性を高めるために2作品とも同じ座席を選択しました。
同じ席、同じ角度、同じスピーカーからの距離を保つことである種の臨場感を得ることができました。
連続で観ていろいろとえもいところはありましたが、なんといってもとびっきりだったのは傘木希美。
リズでは泣いてた彼女が誓いではなんとまあ立派に堂々とフルートを吹いてらっしゃる。
なんかもう抱きしめてあげたくなりますね。
そんな一連の感情が真実でした。

ちなみに今回で『リズと青い鳥』の鑑賞は7回目、『誓いのフィナーレ』は5回目でした。
何度みてもリズの静かな雰囲気は心に染み入るし、誓いのフィナーレの演奏シーンの情熱は心を打ちます。
EJアニメシアター新宿の音響は結構いい感じなのか未だに新しい音があることに気が付きました。
(リズでの演奏時の息遣い、誓いでの放課後の練習音などが鮮明に)


DSC_1187

誓いのフィナーレ鑑賞特典がもらえたのですが「続編制作決定」のミニコースター。
困難な道程だとは想いますが、続編、待っています。
あとこのイラストを描かれた池田晶子さんはもうこの世にはいない。

各作品のエンドロールでスタッフのお名前を眺めながら「この中に亡くなった方がいらっしゃるんだ…」と悲しくなってしまうのは避けられないところでした。
(鑑賞日の翌日に犠牲者の実名報道がされることとなった)

朝の連ドラ『なつぞら』がアニメーターの話ということもあり観ているとアニメを作っている人たちのことを考えてしまう。
やりたいと思う意思をチカラに変えて生きる世界。
京都アニメーションで仕事をしていた人たちは己の人生を作品に刻んでいたのではないだろうか。
『リズと青い鳥』では進路に悩む高校生にかつての自分を。
『誓いのフィナーレ』では「うまくなりたい!」と願う吹奏楽部員たちに絵を作る今の自分を。
「がんばるってなんですか?」に自分の人生を。
そしてそういうきらめいた思いがボクの中にも澱(おり)のようにあることに気付いてまだ希望があるように思える。
命を燃やして生きるということ。

暑さまっさかりの新宿でそんなふうに思った2019年の8月でした。

ありがとうEJアニメシアター新宿。
ありがとう、京都アニメーション。


『リズと青い鳥』『誓いのフィナーレ』関連の過去の感想はこちら


リズと青い鳥[Blu-ray]
リズと青い鳥[Blu-ray]
posted with amazlet at 19.09.06
ポニーキャニオン (2018-12-05)
売り上げランキング: 279




劇場版 響け! ユーフォニアム ~届けたいメロディ~ [Blu-ray]
ポニーキャニオン (2018-03-07)
売り上げランキング: 1,397