すっかり人気マンガとなった「よつばと!」も待望の10巻が発売。
よつばと


自分はもっと楽しい気分で読めるかと思ったのですが、なにかモヤモヤ感が。
10巻でも今までのように主人公のよつばが彼女らしい奇行を繰り広げるのですが、読んでいてそれが素直に楽しめない。
むしろイライラする。

なぜか。

それはここらで、もっと成長したよつばに期待していたからなのです。
背景描写や時間の経過がリアルに描かれているのは、「よつば」というまんがらしいキャラクターとのギャップが効果的だと思うのですが、リアルなだけにこの世界はいわゆる「サザエさん時空」ではないということです。

よつばはいつまでもよつばでいいのだろうか?
いつかは幼稚園とか小学校にいかなくちゃいけないんだぞ。
読み手としては「よつば」の傍らでちょっとずつ成長を見守ってきた親心的な物も芽生えてしまいます。
ストーリー内での時間経過は1年くらいかもしれないけど、読んでいる方はもう7年くらい経っているのです。
(『月刊コミック電撃大王』連載開始は2003年3月)

そのへんのもどかしさをひとり苦く噛みしめていたところ、
やってくれたぜ、あずまきよひこ!

10巻中盤のエピソード、第68話「うそ」で、よつばにきっちり躾(しつけ)。

序盤のモヤモヤ感を見事に吹き飛ばしてくれました。
読者はまさによつばがひとりの人間として成長する過程にリアルタイムでつきあわされたということです。
と同時に自分も親に褒められたり叱られたりした幼い頃の「温室の時代」を思い出します。
あの頃は一日一日が長くて、このゆるやかな時間は永遠に続く物だと信じていました。
(今じゃ一日は体感3時間)
それは誰にとってもかけがえのない時間なわけで、これからもよつばの成長をゆっくりと見守っていこうと決意させるに値するものでした。

後半はまさかのダンボーエピソードで文句なしで10巻は見事な構成でした!
すべては計算通りということなのか・・・クッ!

あとはここのところ意図的に蚊帳の外ポジションに置かれた風香が今後どうなるか?
そしてなんで「ヤマダ電機」?

というわけでマンガ「よつばと!」オススメです!
持っている方はのんびり最初から読み直してみるといいと思います。
読み直します(つ∀-)

よつばとエンカウント

タイトル「エンカウント」

よつばと! 10 (電撃コミックス)
よつばと! 10 (電撃コミックス)あずま きよひこ

アスキー・メディアワークス 2010-11-27
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