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2年9ヶ月ぶりの新刊『よつばと!』13巻。
帯には「そして 今日も、日々は続く。」

個人的にはもう12巻で終わりでもよかったんじゃないかなと思っていたけど、13巻を読んでみたらところがどっこい。
今までになかった方向に世界を広げてきました。
正直、やられた。



【ばーちゃん登場!】
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よつばの高速アタックを完全にいなすこの人はばーちゃん。
初登場ながらいきなりものすごい存在感です。
今まではご近所付き合いの横の繋がりが描かれていたけど、ばーちゃんによって世代間の縦の繋がりが描かれます。
教え教わるということ、伝え伝わるということ、生きてきた生きていくということ。
いくつかのエピソードによってそういったものがばーちゃんからよつばに受け継がれていきます。
なにげないことでもそういうのって大事なことだな・・・なんて後から思うのは自分も歳を重ねてしまったから。
読者の中にもそんなことを思ってしまう方は多いのではないでしょうか。
ばーちゃんは偉大なり。



【加速するよつばの成長】
シリーズの最初の頃よりも明らかに時間の進み方の感覚が違います。
それはよつばが成長しているからですね。
思い返してみれば自分が子供の頃なんか一日が無限に感じられたものです。
今はまさにあっという間・・・。
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↑砂遊びの話では公園での遊び相手が登場。
直接描かれていないけどよつばの世界が外に向かって広がっていたことが嬉しい。

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↑夜のお化け。
誰もが一度は感じる夜の闇の気配。
怖さとともにそこに足を踏み入れることは少し大人に近づいたようでもあります。

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↑はじめて鉛筆削りを手にした時の高揚感を思い出しました。
あとこういう道具を与えられると責任感っていうのを自覚したりしますね。
小学校に入学する前の「優しい時間」ってなんてかけがえのないものだろうと今になって思うわけですがすっかり遠い記憶となってしまったその過去の輝きがあまりにも眩しく。
消失してしまった記憶の影にいろんな人の思いが込められていたのだろうなんて思うと感謝しかないわけで。
そのあと自分が歩んできた人生がそれに応えられるものだったのだろうかと自問自答するうちになんともいえぬ重苦しい気持ちになったりもいたします。

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↑ばーちゃんとの別れ。
「永遠の別れ」というものがあることをよつばはまだ知らない。
今はまだ知らなくていい。



【本気で掃除】
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最近けっこう本気で掃除をすることが多いのですが、これが精神的にかなりいいですね。
ただし本気掃除は日常の延長ではできない。
本気掃除モードという非日常に身を投じなければいけません。
この気持ちの切り替えに効能があるのかもしれませんね。
年末の大掃除も兼ねてガチ掃除してみてはいかがでしょうか。



【やっぱりおもしろいよつばと!】
13巻にして大いに刺激的だった『よつばと!』
自分はいちいち圧倒的共感、そしていささか感傷的に読んでしまいました。
読者の年代によってけっこう感想が違ってくるのかもしれませんし、何年か経って読むと違う感じ方をするかもしれません。
友人の子供がちょうどよつばと同じくらいの歳でいろんな話を聞くのが楽しいし、これからもすくすく育って欲しいと願っていたりします。
すべての子供達におめでとうを。

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