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映画『この世界の片隅に』を公開日初回で見てきました。
前日まではむしろ見ないという気分だったのですが急にピンと来てしまったので。
ちなみに原作は未読です。

映画というのは何かしら価値観に影響を与えるものだと思っていますが、この作品は人生観に影響を与えるような気がしました。
気がした・・・というのはまだ受け止めきれていないからです。
もう少し時間が経った時に何か思うことがあるかもしれません。

どんな映画かというとなんのことはない日常アニメです。
ただ舞台が終戦間際の広島というだけで。
感覚としては『タイムスクープハンター』に近いかもしれません。
当時の「時代」を感じることができるというか。

泣かせに来る筋立てをあざといというのは簡単ですが、もしも自分がそこに生きていたら・・・と想像力をちょっと働かせてご覧になってみてはいかがでしょうか。


自分、『火垂るの墓』は二度と見たくないけど『この世界の片隅に』はギリでアリです。


予告編のあとはネタバレにご注意。
【昭和20年あたりの日本】
自分の親が生まれたあたりの時代。
当時の様子は今はなき祖母から少しばかり聞いたことがあるくらい。
・ごはんはかまどで炊いていた。
・日が昇る前から畑仕事。
・食べるものは満足にあるわけではない。
・汽車に乗るとススで鼻の穴が真っ黒に。

そんな当時を「ああ、きっとこんなんだったんだろうな」という圧倒的なリアル感で見させられます。
そして見ているうちに現在にいるということをしばし忘れてしまいます。
なので見終わって劇場を出た後にタイムスリップから戻ったような不思議な感覚に。
そして現在の平和な加減、物に溢れている豊かな生活に改めて驚いてしまいます。
自分がこの映画を見終わったのが晴天の土曜日のお昼。
街には親子連れが多く見られましたが、それぞれの幸せを願わずにはいられませんでした。
(特に「親子で手をつなぐ」その光景に、だ!!!)
そんな自分にまた驚き。
なんで生きているのかわからないけどそれでも生きている自分にこれまた驚き。
うまく言えない感情を抱きました。

昔の人が願っていた「平和で豊かな時代」というのは今叶えられているのかもしれません。


【すずさん=声:のん(能年玲奈)】
能年玲奈が「のん」に改名?
はあ?オワコンでしょ?
・・・なんて思っていた自分、すいませんでした!!
キャラクターとのシンクロ率4000%!
自然でキュートなすずさんでした。
特にあの笑顔と「エヘヘ〜」というふわっとした声のお陰で最後まで乗り切ることが出来たと言っていいでしょう。
すずさん



【この世界の片隅に】
やってることはNHKの朝ドラみたいなものなんだけどアニメですごく丁寧に描かれて絶大な効果が発揮されています。
主人公の声がこれまた一世を風靡した朝ドラのヒロインというのもよかったのではないでしょうか。
『君の名は。』ほど売れることはないんだろうけどそれ以上に多くの人に劇場で見て欲しい作品だと思いました。
今を生きる意味を見つけるヒントがここにあるのかもしれません。

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