マナーが、紳士を、作るんだ!

シリーズ2作目である『キングスマン ゴールデンサークル』のためにまだ見たことのなかった1作目『キングスマン』を慌ててみました。

結果「あー!なんでこれを映画館で見なかったんだー!!」といういつもの後悔を味わいましたが、間髪入れずに2作目を見に行くことができるのでよかったとも言えましょう。

スパイモノ、シークレットエージェントモノの新境地だと思います、キングスマン。
映画としてとっても楽しめるものになってますが、実は楽しいだけじゃないですよ・・・って感じです。

予告編の後はネタバレにご注意を。




【スパイ映画の新境地!】
JBといったらジェームズ・ボンド?ジェイソン・ボーン?
彼らはけっこうストイックでマジメな感じだった。
しかしキングスマンではそういったスパイ映画を過去のものにする爽快感あふれる作風。
アクションシーンで景気のいいBGMが鳴ったりするのは確かに今風。

だがしかし、扉を開けるとそこにはスパイガジェットがズラリと。
そこにときめく感じは間違いなくスパイ(エージェント)映画の原点なのだ。
そしてそれらガジェットは絶妙に未来感を醸し出している。
メガネは高性能な情報端末だし、傘の裏地は前方を映し出すモニターになっている。
今時007でこれをやってしまうとオモチャ感が出てちゃっちくなってしまうだろうけど、キングスマンならそれでOK!

ガジェットと超人的な体技を使いこなし任務を遂行する。
そこに痺れるし、とことん楽しむところです。


【そしてキングスマンになる】
今作では青年がキングスマンとなる過程が描かれます。
と同時に悪事も着々と進行。
二本の導火線がやがてひとつに収束して爆発(っていうか文字通り大爆発!)

父離れする機会がなかった青年の人生が大きく変わっていくところが見どころです。
生まれや育った環境のせいにするんじゃない。
自分の意志で変わるんだ、ってね。
そんなあたりまえのことでも映画を通してだと感じ方も一味違う。
そういうところを自分の人生にフィードバックすればちったぁ豊かになるってもんです。


【増え続ける人口問題】
今回の悪者は人口が増えすぎちゃったから減らします!凶暴化させる電波を出して隣人同士を殺させよう!計画。
もちろんそんなことはさせないぞとキングスマンが活躍して計画は途中で阻止される。
よかったね、ハッピーエンドで映画は終わる。

でも見終わったあとにふと気がつく。
結局人口増えすぎ問題はなにも解決してなくね?
人類は自ら築き上げた倫理のせいで「間引く」こともできない。
でも現実ますます人間の数は増え続ける。
じゃああとはどうするか?
戦争で減らすか?
それとも伝染病で減らすか?
それともそれとも、抽選で国民番号****番の人は間引きます・・・とかやるのか?
全人類センター試験をやって赤点のヤツから切っていくのもいいかもしれない・・・。

あとから投げつけられるメッセージは重い。


【ガゼルがかっこよすぎ問題】
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悪者ボスの部下で両足義足の殺し屋ガゼル、演じるのはソフィア・ブテラ。
『スター・トレック BEYOND』では白塗りでジェイラというキャラを、
『ザ・マミー』ではマミーの女王をやっててもう大好きなんだけど今作でも素晴らしすぎ。
(っていうか彼女の出演作品順的には『キングスマン』のほうが先だったんだけど)
ブレードを仕込んだ義足で暴れまわるクライマックスは圧巻!


【そしてゴールデンサークルへ!】
ハリーが死んじゃったよう!!
・・・でもゴールデンサークルの予告で再登場するのはわかってるし。
というわけで次回は『ゴールデンサークル』の感想です!

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