『ラ・ラ・ランド』の制作チームとライアン・ゴズリングが今度は月を目指します。
『ファースト・マン』です。
月面でミュージカルしたりはしません。
映画館の席に座っているだけで月面までひとっ飛びです。
しかも千数百円で!

近年の宇宙系映画(年表記は日本での公開時)
2013年 ゼロ・グラビティ(→感想
2014年 インターステラー(→感想
2016年 オデッセイ(→感想
そして2019年 ファースト・マン

どの作品も特徴的でおもしろかったです。
今回の『ファースト・マン』はとっても静かで安らかな映画でした。
それはまるで月面のように。

予告編の後はネタバレにご注意を。





【月に行こう!】
月に行く映画って今までにもいくつかあったじゃない。
今更目新しさなんてあるの?
かと思いきや「こんな見せ方もあるのか」と驚きでした。


【大いなる犠牲と喪失】
非常に葬式のシーンが多い映画。
主人公の娘は幼くして死ぬ。
主人公の宇宙飛行士の同僚も死ぬ。
このプライベートと仕事の喪失二本立てが実に効く。

娘は死んでもまた子供を作る。
同僚が死んでも宇宙を目指す。

なぜ人は世代を交代してまで生きようとするのか?
なぜ人は宇宙を目指すのか?

理由を考えるんだけど映画を観ている最中は主人公(ライアン・ゴズリング)の息の詰まるような雰囲気に圧倒されます。
なぜこの男は月を目指すんだ?

彼の「最終ミッション」は最後に月面で明らかになるんだけど「あっ!えっ?そういうのアリなの?」と戸惑いつつも「あ、アリです!!」と言わざるを得ない。
まあそういう映画だったのかと最後にわからされるんですけど。

地球に帰還してガラス越しに奥さんと対面するラストシーン。
言葉はもう必要ないし、観客もグッと受け止めるところでしたね。

自ら死地に赴き死を乗り越えることで喪失を克服する。
そして男は生きる。


【ファースト・マン】
宇宙飛行士の訓練シーンはなかなかに過酷。
ロケット操縦席のシーンはまるで自分も乗っているよう。
エンジンの轟音とロケットの軋む音が映画館の大音量で身体全体に響きます。
あと主人公の奥さんが実に気丈でした。
(息子たちにちゃんと説明しろコノヤロー!)

基本静かな映画なんだけど、ここぞというところで音楽が入るのがさすがいい感じです。

観終わったあと、かつてないほど穏やかで安らかな気持ちで劇場を後にしました。
空を見上げると月が出ていて、いつもよりちょっとだけ手が届きそうな気がしたのでした。


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