俺が思うに、

人生ってのはクソだ。
気がつけばいつもどん底のクソッタレだ。
何も叶いやしないのさ。


でもそんなクソッタレな人生を真横からドロップキックで蹴っ飛ばしてくれる。
クエンティン・タランティーノの映画っていつもそうじゃないか?


というわけで『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』です。
公開当時劇場で観てとてもよかったのですが、レンタル開始ということでさっそく借りてきてまた観ました。
やっぱりよかったです。
吹替版もとてもよかったです。

ちょっと嫌なことがあって気分が落ち込んだ時、
なんとなく死にたくなった時、
生きてるってなんだろうとか考え始めてしまった暇な時、
そんな時におすすめです。
(『デス・プルーフ in グラインドハウス』や『キル・ビル』もおすすめ)




予告編のあとはネタバレにご注意を。





【なんといってもディカプリオ!】
落ち目の映画俳優を演じるレオナルド・ディカプリオですがこれまた最高。
こんなに人の弱さをさらけだす演技をしてしまうとはますます好きになりました。
酒を飲みすぎてセリフを忘れた自分を自分で叱るとか、先の見えない人生にすぐくよくよしてブラピになぐさめてもらうとか。
観ている自分にも共感できる部分があって感情移入っていうか同情?
だからこそ「くそ!やってやる!!」って俳優として一念発起するところで心を動かされます。
そうだあきらめるな!あきらめない!
いいですね。

からの細けぇことはいいんだよっていうラストの火炎放射器!!
これ劇場で見た時は超アガったシーンなんだけど、過去の自分に助けられてるってことでもある。
過去の栄光にすがるだけではダメだけど、糧にすれば今を生きる力になる。
そんなふうにも思いました。
まあとにかくインパクトのあるシーンだし、この映画はこの瞬間のためにすべてあるようなもんですからね。


【なんといってもブラッド・ピット!】
落ち込みがちなディカプリオを強く支える友人のブラピ。
最初から最後まで徹底して強い。
飼っている犬も強いっていうか最強。
でも強いのとうまく生きるっていうのは別の話で、ディカプリオと一緒にいることでやっていけてる。
ラストはドラッグ漬けタバコがガンキマりで大暴れ。
ヒッピー共をぶち殺していく。
過剰防衛だけどリミッターカットブラピだからしょうがない。
ヒッピーたちにしてみりゃ相手が悪かったってやつだ。


【ハリウッド】
実際にあった事件がもとになっているらしいけど、そういうの関係なしにひとつの映画として楽しめました。
人によっては眉をひそめるような映画だろうけど自分は大好き。
ラストの暴力バイオレンスシーンは人生の理不尽をぶっ飛ばすというふうに自分は受け取りました。
あ今の回想だったの?っていう突然始まる長い回想シーンとかもすき。

そして出演している俳優(ディカプリオ、ブラピ)やタランティーノ監督がますます好きになる。
彼らの作品でまだ観てないのがたくさんあるのでこれから観ていこうと思いました。